体全身が真っ白な毛で覆われたボクの背丈ぐらいも立つとある大きな犬が、ある日ボクの家にやって来た。体中、本当に真っ白な毛で覆われていて、雪でも被ったような状態。その中に目も隠れていて探さないと、ほんと、どこに目があるのかも分からない感じだった。それなのに息だけはハアーハアーと大きく真っ赤なベロを出しヨダレ、タラタラにしながらボクの方に親しげに寄って来た。だけど最初、ボクはその犬がおっかなくて暑苦しくて、オマケにヨダレ、タラタラで汚らしく思えて好きじゃなかった。しかし、それでも毎日、一緒に暮らしているうちに情もわいて来てボクの部屋で寝起きするまでに。そして十二月、クリスマス近くになった頃。な、何と全身真っ白な毛が色とりどりに光り輝くクリスマス・ライトのようになって、まるで家中を歩き回るクリスマス・ツリーのように・・・。本当にそんな犬がいたらいいなー!と思えるようなクリスマス童話のお話です。