戦続きに疲弊する両国の間で揺れる王子と王女の物語。
二つの隣り合う王国。
かつては互いに助け合い、民たちは自由に互いの国を行き来した平和な時代もあった。
しかし世の習いどおり、二つの王国は互いの領地を広げようと戦を繰り広げるようになり、多くの血が広い大地を染めた。
次第にいがみ合う心は王同士だけのものではなく、民にまでも広がっていった。
こうして二つの国は連日陣取りゲームを続け、王国は疲弊しきっていた。(本文抜粋)