ZAK

残酷な風習
想いの人を探しに都会から遠く離れた山村を訪れた女性。
その村は何処か歪(いびつ)だった。
探せば探すほど、謎は深まるばかり。
この村に伝わる異様な風習とは?

まずは豊富な語彙で綴られた文章で読みやすかったです。
登場人物もそれぞれ個性が光り、完成度は高いと思います。

お嬢様として育てれた主人公が、徐々に自分の足で立ち、歩き始める様子が描かれており、魅力があります。

ですが、物語そのものは残酷です。
ばら撒かれた伏線、それらをしかっりと回収していますが、その先にあった物は、深い悲しみでした。

登場人物に魅力がある分、心が痛くなります。

先にも述べましたが、物語としての完成度は高いです。

夏に読むには良い話だと思います。