おりぜー

すごく良かったです
二人が兄妹でなかったら良かったのに…、と思っていたのに、真実を知ると本当の兄弟であれば…、と思わされ、複雑な気持ちになりました。

明音の通夜が終わった夜に、お父さんが
「…明音が妊娠してるって聞いて、何の為に使う金だったのか分かった。俺、……」
と言った所で涙で目の前がボヤけてしまいました…。

家族の仲が良くなり出したのに、明音とお父さんのすれ違いとかが、お父さんの言葉を通して伝わってきて、私には一番悲しい場面でした。

佐山さんの歪んだ性格も、表現がすごく上手かったです。

こんな人が罰も受けずに、のうのうと生きているなんて、と悔しい気持ちでいっぱいになりましたが、この世の中をリアルに表現できているとも思いました。


前半は涼子さんを加えた新しい家族間の「気まずさ」や、明音と雄大の関係や思出話ばかりが、ダラダラ書かれているだけのような気がして、あまり好きではありませんでした。

でも、これはこの後に起きるこれ等の事を、伝えるために重要な役割をしていたので、良かったです。

とてもメッセージ性のある作品を有難う御座いました_(._.)_