とうな颯稀
時間が傷を癒すという意味
昔から「時間が傷を癒す」とか「時間が解決してく
れる」と言いますが、この物語を読んでその意味が
わかった気がします。
時が経つことは、人と人との出会いや別れがあり、
その中で自分がいろいろな事を乗り越える強さや味
方を見つけるという事なのかも知れません。
絢華は、最愛の夫を亡くしたけれど、その辛さを乗
り越える強さを、日々成長していく子供達から分け
てもらう事で傷を癒していきました。
そして舜との出会いで、これからの人生をともに歩
む味方を得たのだと思います。
時間は、ただ痛みや傷を記憶から薄れさせていくの
ではなく、俯いていた顔を上げた時の準備をしてく
れている。
これから前を向いて歩む為に必要なものを、少しず
つ積み重ねていってくれている。
そんな事を、私は教わった気がします。