あなたへ向けるものはいつだって、愛で溢れていた
時は幕末、少女は大きく道を間違えることとなる
「それも少し魅力的だけどね」
「仇なす者に容赦などせん」
「へえ、じゃあ俺が年上ってわけだ」
「お前さんのことなんか俺が知るか」
「これが本当に最後の一生のお願い」
散った桜は再び舞うことはなく、過ぎ去った雲が再び戻ってくることもない
だから私が彼を見るのもこれが最後なのかもしれない
臆病だと私を笑う彼も、稽古中で真剣な彼も、柔らかく笑う彼も、意地悪な彼も
私はこの動乱の時代にどれだけ足跡を残せただろうか
どうか彼が幸せでありますように
●注意
新選組を取り扱ったフィクション小説となっております
史実と違う部分などが含まれる可能性があります
内容をわかりやすくする為、一部砕けた表現や現代語を使用しております
2017/01/20~