逢崎 奈零

色濃く繋がる君との思い出
節ごとの登場人物たちの想い、現状、徹平とのエピソードに何度も涙してしまいました。泣かされているのではなく気付けば流れていたという感じ。それは勿論同情でもなくて。自分が本当にそれぞれの登場人物になって、優しく真っ直ぐに導いてくれる徹平の言葉を真摯に受け止めることが出来る。はっきりとした言葉で表せないくらい素敵な作品でした。

印象に残るシーンや言葉は有り余る程あるのですが、やはり一番素敵だと思ったのがラストシーン。「その言葉を待っていたんだ、俺は24年間」という凉介の言葉に涙し、同時に綺麗すぎるラストに鳥肌が立ってしまいました。

――もし。あなたが現実は苦痛だ、つまらない、と嘆いているのなら。ぜひこの作品を一読することをおすすめします。徹平の言葉はあなたの人生にも、強い光を与えてくれるかもしれません。私が、そうであったように。