「少数の合理」と「圧倒的多数の非合理」との対立を軸にした物語です。

 大正時代の山形の山村で……

 当時の日本には、まだ江戸時代から続く村社会における迷信などが根強く残っていた。

 その迷信を巡る、悲劇的な物語。


 なお、作品中には鬼畜的な表現あるいは差別的な表現が出てくることと思います。

 ごらんになる際には注意されることをおすすめします。

 また、作者の都合により作品中で使われていたと思われる山形弁は、すべて標準語となっております。


☆登場人物☆

三浦 誠(みうら まこと)

明治33(1900)年一月二十日生まれ

古くからの迷信に疑問を持ち、新しい社会のあり方を探ろうとする一面がある。


中村 皐(なかむら さつき)

明治34(1901)年五月六日生まれ

菖蒲の双子の妹であり、村の迷信から後に悲劇的な運命をたどることになる。