夜羽愛花

いざ、御伽話の世界へ
繰り返し、繰り返し見る夢があった。

まるで御伽噺にでも出て来そうな高くそびえる城の塔の中で、月光に照らされる少女の姿……。

ある日、少女は夢の続きのように突然現れた――




人が人を想う気持ちを描いた、とても素敵な物語です。

登場人物の一人一人がそれぞれに信念を持ち、生きています。

華憐の気高さ。
そんな華憐と行動を共にすることで、生きている意味を見出だす蒼。

そんな二人は互いを守るためにすれ違ってしまいます。
けれど、そこにある純粋な気持ちは本物で、二人の心が重なることを願いながら読みました。

個人的に、華憐の純粋な強さと弱さが大好きです。
たくさんのものを背負いながら、それに潰されないよう必死に戦い続けた彼女の姿に何度も泣きそうになりながら読みました。

周りの人々への感謝の気持ち。
未来を諦めないことの大切さ。
生きることの素晴らしさ。

たくさんのことを教えてくれる物語だと思います。

彼らが願い続けたその先にある結末を見届けて下さい!

おすすめです。