居場所さえあれば、どこでもよかった。
たとえそこに愛がなくたって、
私はそれでよかったのに。
触れてしまった優しさに、
胸が締めつけられて。
泣きたくなる程切ないこの感情が、
私の心を乱れさせた。
求めてはいけなかったのだ。
大事な人がいる、彼に。
所詮政略結婚の道具でしかない私が、
愛されたいなんて淡い願いを。
大財閥の御曹司
西園寺 要
KANAME SAIONJI
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高級老舗旅館のお嬢様
藤島 伽耶
KAYA FUJISHIMA
愛を知らなかった彼女の切ない恋物語。
●現在、修正&SS更新中。
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