…それでも貴女が好きだから。

作者しょじみ

「神様にもリストラがあるんです。

理不尽な話ですがね…。」


そう言って物悲しそうに微笑う男。

何故か私の右手をフワリと両手で包み込んでいる、爽やか美少年?美青年?


「…あんた、誰?」


「誰?…と聞かれても、神様としか言いようがありませんが?」


意味不明。

さも当然のように言い切る、自称神様。

部活帰りの疲れきった頭と身体は考える事を拒否。


「あ…そう。」


そんな変な出会いは、16才の夏の日。

昼下がりの歩道橋の上。