ぐしゃり。

“気”という幽霊の様な存在に出会う想世。
奇妙な彼らは行方不明になった梓乃の行方を知っていると言う。


『梓乃チャンは想世クンの靴の裏ダヨ』

気付いて欲しかった。


触れて欲しかった。


君が、遠ざかる前に。




終わりは、無い。


始まりも、無い。


――――ただ、低空を舞う蝶々がすれ違うだけの愛の話。