蝶と蒲公英(中編、完結)

作者トオル

感情が乏しくなってしまった男が、ひとりの女性に出会い変わっていくというありふれた恋愛物ですが、終始心が温まるような物をめざしました。良ければ読んでみてください。



色褪せて見える日常


立ち並ぶコンクリートの中


枷をつけられた両手には何もないと



笑うことも泣くことも

自分さえも忘れ



俺は都会を舞う蝶のように

安らげる場所を探し彷徨う



数十億の中で

出会った色鮮やかな花

この羽を休ませて


重い扉を開き

長い階段を駆け上がる



膝を抱えるだけの夜を越えて


灰色の街から抜け出そう



~ありふれた恋愛物です。


心が温まるような物をめざしました。


お暇つぶしにどうぞ