灰褐色の雫

作者桜霞

『 -無-』の改訂版にあたります。


同じようなところも存在していますが、大幅に設定も変えてあります。


こちらは前作以上の長編で、主人公という存在自体曖昧です。


場所は同じく冥界。


主(あるじ)が攫われ、その情報を冥界に知らせると事態は動きだす。

天界もラジエルから知らせを受けるが…。

だが、魔界は別の情報を得る。

それは、ヒトが悪魔を殺した ということだった。


まともに探すことも叶わず、必要以上に人界はヒトならざる者達で溢れ返る。


それらの根本はどこへ…。


主は見つかるのか。

ヒトに悪魔は殺せるのか。


狂った世界の律。

正す方法は何処へ。


血塗られた掌を、涙で拭う。

雫零れる頬を撫でるのは、誰?