僕は彼の事が好きだ。
そう気がついてから1カ月が経とうとしている。
彼はいつも図書館のベランダで本を読んでいる。
何度も声をかけようと思ったか分からない。
ただいつも俯きかげんで、頰杖をついている彼が好きだ。
図書カードで彼の名前がかかれてあるのは大抵借りた。
彼は難しい経済学のような本が好きで、僕は内容を理解するのに必死だった。