彼の興味は
1番は、ピアノ。
これはもうダントツ。
きっと彼の脳内の9割以上を占めている。
2番目は、ライバル。
きっと彼にとって、音楽を語り合える仲間で、友にも等しい。
そして上位2つにだいぶ差をつけられて
3番目に、やっと婚約者のあたし。
この順番は、大切さにおいても一緒。
あたしは彼の、3番目。
天才ピアニストとの恋。
「俺にとって、ピアノが全てだったんだ。
ピアノが弾けない人生なんて何の価値もない」
ピアノを失うことに絶望し、そんな悲しいことを言う彼。
そして知る。
あたしは彼に愛されてなんかいなかったんだと。
あたしは3番目ですらなかった――
テーマ
音楽×恋×病