大切な記憶を消し去った少女が新しい恋をする話し…
とどかなかった。
とどかなかったの。
手も声も言葉も想いも。
目の前で全てが消えたの。
目の前から全てが消え去ったの。
ねぇ どうして
どうして?
どうしてあなたは
あたしにいったの?
“好きだよ”
頭から離れない。
あなたの最期お言葉
今まで以上に優しい声
あなたの閉じた瞳から
静かに涙がこぼれたの
「何で笑わないの?」
「何で泣かないの?」
あたしは全てを
消し去ったの。