作品コメント
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- うのたろう
すばらしい実話とフィクションの融合
うまい。
まずは単純な感想だ。
なにがうまいって、ふたりの目線で進む一人称がばつぐんにうまい。
ページごとに交互にいれかわる主人公・倉木夏花と後藤恒希。
ふたりがライヴハウスで出会うシーンで、それぞれの一人称が重なる。
「気持ちいい」
重なった瞬間にそう感じた。
実話ベースとのことだが、小説としてのつくりこみかたもすばらしかった。
机のらくがきからはじまる、ふたりのやりとり。
その実話の部分から、後半のフィクションの部分へと物語は流れる。
だが。じっさい読んでみると1ページ目の1行目からすべて計算されつくされているように思える。
それほどに自然な実話とフィクションの融合だ。
机の落書きも、ただ甘酸っぱいだけではない。すべてがうまいのだ。
ふたりが出会うシーン。
そして同時にバンドの演奏。
あげればきりがないが。
個人的なベストは後藤恒希がしぼりだした落書き。
「I’m a guitarist.
・・・ヘタクソですけど」
これがたまらなくいい。
うまい小説を読みたいすべての人に、おすすめだ。 - みくろ
運命的です☆
実話なんですか?
スゴいですね。
同じバンドを好きだった事。
同じ席に座った事。
同じ授業を受けた事。
落書きを見つけた事。
同じライブに行った事。
……全て偶然です。
でもそのたくさんの偶然が重なって“運命”というものに変わったら、その偶然は“必然”だったんだなって感じると思います。
……長くなりましたが、私が言いたいのは、“偶然”と“必然”は同じだと言いたいんです。
その“運命”というのは、貴方が彼と結婚したことでは?
この小説のおかげで、恋愛の楽しさを知りました。
ありがとうございました。