ウサギ
しあわせ
愛よりも、しあわせを問う作品なのかと、何とな
く思いました。
一気に読めますし、好きな人はがっつりハマる雰
囲気のある作品です。
話の構成はよく、ぶれないヒロインはとても愛し
いです。
本当に面白い作品です。
文体表現の話をさせていただくと。
おそらく語り部はヒロインの長男なのでしょう
が、そうすることになんの表現のよさは感じられ
ませんでした。
息子が語り部ならば。母からきいた話を語るなら
ば。
表現はあくまで伝聞過去であるはずで、母以外の
思考が読めてはダメだと思うのです。
単純に第三者視点の地の文であれば、違和感もな
かったな、と思います。
しかし、語り部はあまりに自分のことを語らなす
ぎです。
弟と公園でキャッチボールしてるシーンなどはま
るで空気のようで、死んでるんじゃないかと妙な
深読みをしてしまいました。
前奏曲での敬語と本編の文体の格差もギャップが
あり、非常に読みづらく感じました。