あの時私たちは、まるで夏の魔法にかかったように恋をしていた。

私の初恋は

甘く

切なく



悲劇的で。

なんでもっとあの時必死にならなかったんだろう。


なんでもっと振り向かせようとしなかったんだろう。


なんでもっとわがままにならなかったんだろう。


あの時の私はまだ気づいていなかった。



もしもあの時未来を知っていたら、確実に貴方は私だけのものになっていたのに。



夏が過ぎた途端、まるで貴方も消えてしまったかのように、私たちの恋が最初から存在しなかったかのように、終わった。






あの夏はきっと私に夢を見させてくれていたのかもしれない。







大きな風車の下で君と見た夕日、満天の星空。


あの夏のにおいが今も度々やってくる。





この物語は実際に私が経験したことを基として書かせていただいています。