虚に夜【完】

作者隼海よう

どうしようもない理由もなくどうしようもなくなってしまった私はきっと、彼の光に触れたら跡形もなく消えるのだろう ―― 昼と夜と彼と彼女の虚しさと優しさのお話。









私は彼が、


放課後仲間達とグラウンドで



汗まみれになって走っている姿を知っている。






彼が知る私はきっと、


男と連れ立って淫らなホテルに入る、



その姿だけなんだろうと思う。

















2015.8.12 - 8.20