小料理屋のあっこさん(完結)

安楽椅子探偵 ミステリー短編集。 基本的に、探偵と刑事の二人が事件解決に挑み、 馴染みの居酒屋の女将「あっこさん」が解決するという流れ。 探偵、刑事共に個性的で、あっこさんは完全に安楽椅子探偵です。 短編集ということもあり、話はテンポよく進み、読みやすいです。 個人的には、もっとヒントを増やせば、 読者も参加できるミステリークイズになると思います。 サラりとミステリーに触れたい方にはおすすめの作品です。

日下奈緒

2015年4月24日

あっこさん、面白い すごく美味しそうな料理を出すあっこさん。 どこにでもいそうなキャラ。 でも事件の解き方は素人では考えられないくらいの、名探偵ぶり。 これには驚きました。 難事件を解き明かすとなると、ちょっと現実と離れているように見えて嘘くさくなるのですが、少し考えれば「なるほど」と思えるトリックが絶妙でした。 今回はオムニバス形式で、いろんなお話が一度に楽しめました。 まだ更新するんでしょうか。 新たなあっこさんの料理、楽しみにしています。

私がキャラ読みが好きなタイプだからかもしれません 全体的に一歩惜しいという印象です。 この物語をキャラクターで見せるのか、それともストーリー（ヒューマン、トリックの奇抜さ、謎解きの爽快さ）で見せるのか、 筆者さま自身も決める前に、インスピレーションに引っ張られ、書き出してしまったからではないでしょうか。 でもキャラクターって、そうやって育っていくものなので、あっこさんを料理だけじゃなく、もっと特別な表現で書けたら、面白い探偵さんになってくれるのではないかと思います。 お得意の事件の謎を見せ場にするなら、読者さまから「ありえねー」って突っ込み喰らうぐらい、奇想天外な事件の方がエンターエテイメントでは面白いと思います。 基礎知識は多い方なので、今後の作品が楽しみです。 文体は、一人称か三人称か、決めてから書かれた方が、頭の固い私は読みやすいのですが……