咲 一葉

一読の価値ありです!
ネタバレ失礼します!


まだ歳若い二人に訪れた予期せぬ妊娠に、彼側のお家事情も絡み引き離されてしまった、幼くも一途で真剣だった恋…。

物語はその出来事より十数年経った後から始まり、主人公の女性がずっと忘れられなかった例の彼との再会を果たし、求愛されるにあたって葛藤していく――…といった内容になっています。

この手の題材にしては遺憾なく読み進める事が出来、作者様の文章力の賜物だと思わされました。


若くして妊娠・中絶と経験した男女の現実は、実際問題どういう措置を取ったとしても甘いものではない筈。

けれどこの作品では、彼は「いつかきっと迎えに行こう」と決めていた。彼女もまた愛した人の子を産んであげれなかったと今でもその責を背負っている。

何より、お互いがまだ同じ気持ちを持ち続けていた。

それが本当に凄い。夢があって良いなと感じました。


一番心に残っているのは、P.391の二人のやり取り。

暁良の「今度は、迎えよう」という言葉にひどく胸を打たれ、びーびー泣かされました。


作者様、良いお話をありがとうございました!