―触れられないけど、離れない―。事故に遭い意識不明だった恋人がもうひとりの私になった。
あたしは、彼に救われた。
彼はあたしに愛を教えてくれた。
その彼はあたしのせいで“こんなこと”になったのに。
どうして、まだあたしを助けてくれるの?
そこに、いてくれるの?
───彼は“あたし”になって、こう言った
ここにいるから、もう泣かないで。