理香
いじめられてもっ
現在、白血病と闘病中の作者が、その壮絶な半生をよくぞ、文章にしてくれたとまずは感謝したい。
幼い頃からのいじめ。
アトピー性皮膚炎ゆえの差別や屈辱的なあだ名。
厳しかったけど心から慕っていた母親の出奔。
父親のネグレスト。
不登校の中学生時代、唯一の救いだったのは、優しい数学の先生だった。
初恋だったのに、まもなく先生は結婚…失恋。
どんな状況でも、作者は決して絶望しない。
たった一人の弟をいたわり、知恵と工夫を忘れない。
小学校時代のいじめで傘を毎回隠されると、折り畳み傘を持参し、机の中に隠して雨に濡れず帰った!
中学に入って集団登校から仲間外れにされると、早起きして朝一番に登校し、友達作りに努力した!
不登校の間も、両親がいなくても、毎朝弟を起こしてパンを食べさせ、登校させる!
そして、白血病の現在も自分は「幸せだ」と力強く言い切る。
この文章を読んで勇気づけられる人が、どんなにたくさんいるか。
想像もできない。
ぜひ、たくさんの方に読んでもらいたい、素晴らしい作品です!
理香