ホストとして生きる男とキャバ嬢として生きる女。小さな夜の街の、本当にあったお話です。

こんなに深くて、

悲しい関係なんて

この世に他に

存在するのでしょうか?


ただ想うだけで、

涙が流れる。


何も言わなくても、

分かってしまう。



誰も認めてくれなくても、

たったひとつしかない

確かに大切な《恋》。




TO:稜【健裕】

  FROM:莉依奈【瑞希】

『莉依奈はこの街で

 稜ちゃんを待ってる。』


TO:莉依奈【瑞希】

    FROM:稜【健裕】

『莉依奈、

 笑っていてよ。』




小さな地方の街に生きる、

ホストの稜と

キャバ嬢の莉依奈。

どんなに脆くても、

確かにこの街には

二人が生きていた。

二人の恋があった。