絵麻

彼等の理想郷
まず、表紙からして、惹かれました。ファンタジーというジャンルは今まであまり読んでいなかったので、良い意味で期待していました。

それを見事に裏切らない作品――そして内容でどっぷりとはまってしまいました。

この物語の舞台は、どこか時代を匂わせる風の、何一つ苦のない、『理想郷』。そんな中――、知人の死を知ることの出来る能力をもった主人公「あやめ」はいきなり牢獄へ入れられてしまう。

そこで出会うのが、「万里」という一緒に牢獄へ入れられた男。彼とあやめちゃんの絡み合いは、思わず面白くて微笑んでしまう事もしばしば。

まだまだ物語は序盤、しかしかなり惹きつけられました。これから敵陣の陰謀も楽しみなところです。

美しい日本語、そして文章なので、大人が読んでも納得のいく作品だと思います。

一風変わった、ファンタジーを味わいたい方は是非読んでみてください。