もう一人のボクが僕に言った。「過去に行くか?」―と。
暗闇を彷徨っていた。
僕は今生きている価値などあるのか?
―そんな時、頭によぎる。
「死にたい」
本当は思いたくなかった。
でも、限界なんだ―。
ここに生きていて僕は苦しいんだ。
でも、もう一人のボクは許さないんだ。
僕が死ぬという事を。
そしてボクは言った。
「過去に行くか?」
―過去・・・。
それは僕の過去。
暗闇を彷徨ったきっかけを持つ過去―。
僕は静かにうなずいた。
☆2008年7月14日完結しました。