ひまわりの咲くころに。

作者翔愛

-prologue-


 

 「暑い~....!!」


「死ぬじゃんか!!殺すつもりかよぉぉっ」


私たちはぐだぐだ言いながら

 暑い夏の太陽を押しのけるように

いつもの道のり、ひまわり畑を走っていた_



照りつける夏の日差し


 あたり一面、ひまわり


そして自転車が小道を走る音


いつもと変わらなかった_


  

    その頃は_昨日までは_


キミがいないとダメだって、

  失ってから築いたんだよ_


でも、もう遅いんだ。


    キミはいなくなちゃったから。


今日も私は一人です。


 失ってから築くものがある_


そうだね。

  もっと大切にすればよかった。


ごめんね。

  私が代わりに死んじゃえばよかったのにね。


ごめん_

 莉子、ごめんね。


    涙がぽたぽたと流れ落ちた。