小説「ネット・ラバー」

作者yoyo

 男は、心の穴を埋めるべく恋や愛を探しネットを徘徊していた。そんな男の目に、女子高生麗菜のメッセージがとまった。麗菜にも愛が必要であった。

 男は、仕事の合間にネットを徘徊し、恋を探していた。もう、二度と恋もできず、愛も感じられないのではないか、と不安を抱きながら。仕事におぼれ、人間らしさを失いつつ、家族からも阻害され、自分自身を見失っていた。いつの間にか、大きな虚無感を心に抱き、その穴を埋めたい一心で、恋を探しネットを彷徨っていた。


 あるメッセージが、彼の目に留まった。直感的に、彼は自分と同じように、心に穴を持ち、愛を求めている人からのメッセージであると感じた。


 「今直ぐ会いたい。誰でもいいから、直ぐに会いたい。会ってください」


 男は、ためらうことなく、そのメッセージに返事を送信した。すると、直ぐに返事が返ってきた。そこには、郊外の駅名と時間が書き込まれていた。


 彼には、そのメッセージを信じる理由は何もなかった。しかし、迷うことなく彼は、その駅へ車を飛ばした。そして・・・。