笛の音、今宵も。

作者もえたろ

強い、儚い、どこか懐かしい声に導かれて着いた先は平安時代。死を恐れないと言った君との物語。

人間五十年 


化転のうちを較ぶれば


夢幻の如くなり


一度生を受け滅せぬ者のあるべきか





人の命は儚きものと笑って言った君に



死にたくないと言ってだきしめた君に



恐れるものは何もないと背を向けた君に




ただ逢いたくて。