たった一つの想い。

作者紫愛。

どうして、一つしか選べないんだろう。どうして―相手を想えば想うほど、相手の幸せを願えば願うほど、胸は切なくうずいてしまうんだろう……。

今、私の心の中にある想いは、たった一つ。


まだ―……想い続けている、あの人のことを。



あなたにも、心の中に、染み付いている想い、ありませんか?

どんなにぬぐっても、もがいても、その想いに縛り付けられたまま―……。


でも、どうしてかな。

不思議と苦しくはないんだ。



痛みすらも、このたった一つの想いがあれば、あなたに繋がってゆく気がするから。