茜色すぐる

本当は主張せず、ただ其処に在り続ける。
本当に純粋なモノというのは、汚されても純粋であり続けるのだ。

本当の文学とは、他者がどれだけ文学ではないと言い張っても文学なのだ。

しかし、誰かが「僕は(あるいは私は)汚れてなどいない」と自身で世に叫んでも、誰も耳を貸しはしない。

本物とはそうやって他者に主張しない事を、皆は無意識に知っているからだ。

物語は無情で、飢えていて、乾いていて…

なのに強く暖かい。

まさかまた、文体、構成うんぬんを飛び越えての★5つのレビューを書かされる作品に出会うとは…(もう一作はA氏著の実話闘病作品)

この大橋という作家は、本当に怖い。