紅緋の君に黒紅の花

作者makoto

紅緋の忌子と

異端な王の

織り成す幸せ

朝になると日が昇り


夕暮れは空が茜に染まり


夜には白い月が瞬く星と共に見下ろす



春には若草が萌え


夏には日差しが作物を育み


秋は静かな風が紅い葉の間を通り


冬には眩い白が世界を包む



人間の住む世界とは少しずれた


様々な生き物たちが住む豊かな世界



―紅はこの先何千年もずっと

柊様のお傍におります………



鬼の一族の忌子と


闇と火を司る「外れ者」の国王



疎まれた二人の紡ぐ静かな幸せ