性悪死神はそうして少女の魂を弄ぶ。
ある日、事故で命を落とした比奈。
だけど、現に比奈は生きていた。
比奈ではない“器”として――……
「なあに。暇潰しだよ。毎日毎日退屈で仕方がないんだ。だからわたしは敢えて君の魂をからず、別の器に入れ替えた。君がだーいすきな恋人が最も嫌ってる器にね。
バラしてはダメだよ。その時点でこっちの本物の魂と入れ替え、それどころか、君の魂を永久にさ迷わせるからね。
さあ、わたしを楽しませておくれよ」
全てが娯楽。
この、性悪な死神の――――
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