栗栖ひよ子
作品には天使の魔法がかかってる
この作品を読み終えてまず最初に思ったことは、
人を幸せにしたい、というピュアで優しい気持ちがあれば、
人は誰かの天使になれるんだな、ということです。
この優しくて暖かい感動を多くの人に味わって欲しいので、結末については触れませんが、予想を裏切ってくれます。
あびぃさんの小説はほとんどホラーしか読んだことがありませんでしたが、この作品にも、あびぃさんお得意のラストのどんでん返しが存分に生かされています。
ただしホラーとは全く別の意味で☆
カテゴリーは恋愛ですが、友情とも、純文学とも、ファンタジーとも言える、不思議で、切ないけど心が暖くなるお話です。
これから寒い季節になりますが、ちょっと心も寒いな、と感じた時、
大切な人と心が通じ合わず、悲しい気持ちになった時、
周りの人の気持ちが分からなくなった時……
そんな時に、ぜひ読んでみて下さい。
読み終わった時には心がポカポカしてきて、周りの人の優しさに気付けたり、自分も優しくしたくなるはず。
この作品には、そんな優しい天使の魔法がかかっている気がします。