伊東ミヤコ

涙が止まらなくて……
息吹の前に突然現れた「天使」が、記憶と引き換えに幸せをプレゼントしてくれる……そんな、一見現実離れした始まり。

これといったことが何もない、退屈な毎日を送っていた息吹は、契約の条件であった日記を書き、天使に渡すことで、日常がキラキラしたものに変わっていく。

友達と遊びにいったり、クラスの行事でピアノの伴奏を弾くことになったり、憧れていた男の子と付き合えることになったり……そう、まさに青春。

が、最後の最後で、天使との契約の意味を知ることになる。
それは、あまりに悲しくて切ない、衝撃の結末。
完全なネタバレは避けたいので、全ては明かせないけれど、これだけは言いたい。

冒頭に出てきた天使は、紛れもなく、本物の天使。
最後には、涙が止まりませんでした。