スイカ割り

かとちゃん

2008年8月4日

ホラーだったか！ 途中までホラーだと気づかずに読んでいたら、 ホラーでした。 16ページとは思えない内容で、 読んでいて面白かったです。

才能認める。 いやはや、１６ｐとは言え、引き込ませる才能はあるね。夢落ちをだぶらせて、ラストに持っていったのはあまりにも、古典的だったかな！表現もあっさり、していたから、そこが欲しいとこなんだよね。どぎつい！修飾語を絡めるとかなり、こわいものになるのでは。。。 覚醒してください。 未来のホラー小説家！

16ページでここまでとは！ 始めから終わりまで飽きさせない１６ページであった。 大抵、ケータイ小説の短編ホラーは終始グロテスクな内容であるか、単に読者を怖がらせるだけのものである。 しかし、この小説は違う。 自分の練った構想をシンプルにまとめ、かつ過不足なく綺麗にまとめあげた。そんな印象を受ける良作だ。 ただ、やはり短編としての弱点はある。 物語自体に何ら問題はないと思う。が、短編だからこそそうなってしまう、とい う部分がところどころに見られる。 例えばディテールの質や、ラストへの運び。もっと深い恐怖を味わうためには、さらに研究をする必要があると思う。 この作品は非常によく出来たものである。しかし、小説としての完成度追求によってまだ上に行けたのではないか、と思う。そこが少し残念な点である。 しかしながら、やはりこういう、何ともいえない「物語が内包したモノ」は短編でしか書けない。 発想力、構成力に富んだ稀有な逸品であった。