-あかねさす 日の暮れぬれぞ術を無み
千度嘆きて恋ひつつぞ居る。
倭国とも魏とも異なる自国の文化を築くとある小国澪。
ひとり娘として寵愛をうけていた年端もいかぬ皇女がいた。
天真爛漫、純朴そのもの。人を疑うことを知らぬ籠の中の姫。
しかし人格者でしられる実父・尊帝が病に伏したとき王朝のとんでもない陰謀に巻き込まれていく-
「俺の太子を生め」
皇位を狙う将軍 李遼との望まない契り
権力や時代に奔走されながらも心から誰かを護りたいと思ったとき無力な皇女の中で何かが芽生え始める。
「-あなたは私にとって陽だまりのような人でした」
激動の中で芽生える本当の恋心
だがそれはあまりに儚い夢物語だった。
-茜空が、闇に伏せても貴方に会えない…
それでも私はずっと待ち続けます。
ただ一人の貴方を。