[待ち医者]

作者山桜

―生きながらに殺される―それは極上の絶望。生死の狭間を彷徨う少年と可笑しな風貌をした自称医者の物語。※一部グロテスクな表現を含みます。



生きている時に感じる時間なんてものは何でもない。



が、死ぬのはたった一秒である。



そう、あの時の一秒のお陰で俺は死にも勝る恐怖を目の当たりした。



―生きながらに殺される―



それは極上の絶望。



あの医者は、俺に其れを教えてくれた。