「綺麗でしょ?」
彼女は言った。
一見邪気のない、素直で率直な問いを。
残酷な、欲望まみれの女の声で。
「綺麗であるはずがない」
俺は言った。
怒りと、殺意に満ちた声帯を震わせて、
胸が張り裂けそうなほどのせつなさを内に秘めたまま。
つたい落ちる赤い滴にかまうことなく、目の前の女を睨み続けた。
美しくなったと言い張る、悪魔のような顔をした妹を。
第三回プリン杯に参加させていただいた作品です。
若干、残酷な描写もありますので、苦手な方はご注意を。
「綺麗でしょ?」
彼女は言った。
一見邪気のない、素直で率直な問いを。
残酷な、欲望まみれの女の声で。
「綺麗であるはずがない」
俺は言った。
怒りと、殺意に満ちた声帯を震わせて、
胸が張り裂けそうなほどのせつなさを内に秘めたまま。
つたい落ちる赤い滴にかまうことなく、目の前の女を睨み続けた。
美しくなったと言い張る、悪魔のような顔をした妹を。
第三回プリン杯に参加させていただいた作品です。
若干、残酷な描写もありますので、苦手な方はご注意を。