灰色の月明かり

作者†栞奈†

全てが色褪せて見えるんだ。

明るいはずの街も

蒼い光を放つ月も

俺の目には灰色にしか映らない。

「私が貴方に“色”をつけるよ」

ある日優しい彼女は俺にそう言った。