彼は私の名前を知らない

作者

彼は私を『委員長』と呼ぶ。
私は彼をいつも迎えに行く。
馬鹿みたいに一人で待つ君を。


金髪の彼はいつも一人。

たまに派手な髪色をした人たちと楽しげに笑うその顔は優しげ。



彼は出会った日からずっと私をこう呼ぶ。


『委員長』




入学して3年目彼はいまだ私を『委員長』と呼ぶ。