1位の彼と2位のあたし

作者




沙絵ってアタマいいよねぇ!!


さっすがぁ! 




…って言われ続けてきたあたし。

勉強は、できる方だと思ってた。



私立の難関中学に入って、成績はいつも学年1位だった。



猛勉強しなくとも、いつもテストは大抵できた。




中3の卒業式で、最優秀生徒賞をもらった。


自分よりも成績の悪い生徒会長のスピーチを聞いた。




知らず知らずのうちに、いい気になってたのかもしれない。



今さら悔やんでもしょうがないのは分かってるけど…



そして、新学期。


あいつが、あたしの前に現れたんだ。






1位の彼と2位のあたし。