武士や民衆の不満の声に担ぎ上げられて、不本意ながら後醍醐帝に逆らい各地を転戦してきた足利尊氏。
そして、その兄を強力に後押ししてきた足利直義。
足利兄弟は互いに欠点を補い合いながら、遂に念願である幕府を成立させる‥
しかし幕府を樹立したとは言え、未だ各地には宿敵･新田義貞や常勝を誇る北畠親房卿･顕家卿親子ら先帝･後醍醐を支持する勢力が蠢動しており、幕府内部でも政務の実権を握った直義と、その武力を背景に伸し上がってきた高師直･師泰兄弟との確執が徐々に表面化しつつある‥
そんな内外共に困難な状況の中、物語はいよいよ運命の大動乱時代を迎える。
尊氏は怒濤の如くに押し寄せる苦悩を乗り越えながら、直義や師直･師泰兄弟、そして頼りになる盟友･佐々木判官らの力を借りて夢の『美しき世』を築く事が出来るのであろうか‥？！