藤宮藍羅
人間味溢れる精霊
主人公である精霊・弥生がとても人間味溢れるキャラで生き生きとしていました。
精霊というと、どこか神秘的であったり清らかで近寄りがたいイメージですが、弥生はそれを覆すような行動や発言があってなかなか新鮮でした。
ストーリー構成は、コメディとシリアスがうまい具合に交ざり合いよい味を出しています。テンポ的にもポンポンと読み進めることができました。
後半、徐々に真実が明らかになり、「えっ、そうだったの!?」と驚くと同時に、少しページを遡って確認すると「ああ、納得」と頷けます。
文中に出てくる難しい言葉も「※」を使って丁寧に解説されていて分かりやすかったです。勉強になりました。
ただ、その「※」がせっかくの話の流れを中断させているような……。
弥生の過去や、今回名前だけ登場した他の精霊達のことも気になります。
皆様、ひと味違う精霊のお話はいかがでしょうか。