雨、音  ~君と流した涙~

作者杏恵

君と私が幼かった頃に交わした約束。


「ねぇ蒼ちゃん!!僕がまたこの島に来たら、その時は絶対に結婚しようね!約束だよっっ!!」


  -約束だよ・・・-


まだ汚れも知らない、幼い頃の小さな約束。だけど・・・今私の隣にいるのは、冷たい目をした、君。


君が涙を流すのは、雨の音が聞こえるひっそりとした

一人の空間。


ねぇ・・・私があなたを守るから、君の過去も、罪も罰も、すべて私が背負うから、一緒に涙を流すから、一人だなんて・・・言わないで・・・??



君は、私と出会えて良かったですか?

君はもう、一人で涙を流していませんか?