"異例の"と呼ばれるAランクハンターの正体は、遅刻魔で引きこもりの青年でした。

どうせなら、最高の笑顔で伝えたい。伝えられなかったことを、『今』も後悔している昔の俺が、今の俺を"霜緋"だと胸を張って言えるように。

 

 

「ずっと、好きだった。お前のことが」

 

 

「私も好きだったよ。貴方のことが」

 

 

想いを伝えぬまま、『じゃあな』を紡いだ卑怯で臆病な"あの頃"の俺はもう居ないから。

 

 

もう、君の面影を探さない。始まりの日から今日まで描き続けた思い出は、きっと嘘じゃないと信じているよ。いつか両の手がからっぽになっても。

 

 

 

†銀の蒼空†