作品コメント
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- 樹杏 サチ
穏やかの中に潜む残虐な思い
静かな屋敷の中に響く、突然の来訪者の声。
春の陽射しが柔らかく、一見穏やかそうな景色。
だが、読めば、どことなく廃退的な雰囲気が漂ってくるような、そんな不思議な感覚にとらわれる作風。
靴の底を抜かせてしまったレイチェルが、かわりの靴を求めてやってきたのは、人の気配のない屋敷。
そこにはロゼッタと名乗る幼い少女。
靴の代金のかわりに『かくれんぼ』がしたいと告げるロゼッタ。
幼い遊び心とは裏腹に――
徐々に明かされていく、『ロゼッタ』の思い。
穏やかさの中に含まれている、痛いほどのロゼッタの思いに、無意識に眉を顰めてしまうほど。
作者様の、丁寧で綺麗な言葉選びがより一層この物語をひきたてていました。
ラストは、とても穏やかな気持ちになります。
読み終わったあとも、暫く続く余韻。
是非一度、感じてみてほしいです。
素敵な作品ありがとうございました - シグマ
繊細な文体、そして幻想的な物語
白雪林檎さんの名の通り、白雪の様な美しい文体に感嘆詞を述べるばかり。
内容は深みに入る前ですが、その文体のタッチに感嘆せよ!と、申し上げたい。
これから物語が続くに連れて少女ロゼッタの内面や過去が見えてくるのが楽しみな作品です!
是非ともご賞味あれ!!