純血の魔族を好む王のいる世界
その世界では
混血の魔族を全て喰いつくせ、との掟がある
純血は
腹を空かしては
混血を
血の一滴も残さず喰らいつくす
混血の魔族は
喰らわれるだけなのかと
純血の餌となるだけの存在なのかと
全てを諦めそうになったある日
混血の魔族の中に
純血を持つ新しい生命が五つ産み落とされた
今までの
純血の魔族とも
混血の魔族とも
全く違う
新しい生命
純血の魔族の王は
その得体の知れぬ純血を恐れた
王は
自らの手で
得体の知れぬ純血の魔族を殺めようとした
その時
五つの魂は
眩い光を放ち、純血の王を一瞬で
灰にさせた
それには
混血の魔族も純血の魔族も
恐れなした
呪われし魂、と